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幼児期の危険な行動パターンを予測して事故を未然に防ぎましょう

幼児期に起きやすい事故

子どもは、小さければ小さいほど後先考えずに本能で行動するため、ときに危険な事態を招くことがあります。軽い怪我程度で済めば問題ありませんが、運が悪ければ大けがや命を落とすことにもなりかねません。

今回は、幼児期に起こりやすい事故の種類や幼児の行動パターンを解説いたします。見落としがちな危険性なども考慮した上で、親御さんができる安全対策についてもご紹介します。特に4歳までのお子様をお持ちの方は、ぜひ参考にしてください。

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自由に行動できることで起こる幼児期に起こりやすい事故とは

まだ1人で歩けない頃と、自由に歩けるようになった頃とでは、起こりやすい事故が異なります。

ここでは、多くの子どもが歩けるようになる1歳を境に、1歳までと1〜4歳に分けて起こりやすい事故をご紹介します。

1歳までに起きやすい事故は誤飲や転落・火傷など

1歳までは寝がえりやハイハイ、せいぜいつかまり立ちができる時期ということで、家のなかでの事故の割合が最も多くなっています。

東京都福祉保健局の資料によると、0歳の不慮の事故による死亡の要因として一番多かったものが「不慮の窒息」で1,982件中1,414件でした。次いで「交通事故」が160件、「不慮の溺死及び溺水」が131件であり、圧倒的に誤飲などによる窒息が多いことが分かります。[注1]

また、死亡事故に至らずとも多発しているのが、ソファやベッド、階段などからの転落事故です。熱いお湯や鍋、ストーブなどに触れて火傷したといった事例もたくさんあります。

1〜4歳までに起こりやすい事故は交通事故や溺水

この時期になると、自由に歩き回れるようになり行動範囲も広がるため、事故の内容も屋内から屋外へと変化していきます。お風呂や屋外のプールで溺れたり、家の外に飛び出して車に接触したりはねられるなど、命を脅かす危険度も極端にアップします。

同調査によると、1〜4歳の不慮の事故による死亡の要因として一番多かったものは「交通事故」で3,097件中1,084件でした。次いで多いものが「不慮の溺死及び溺水」798件、「不慮の窒息」477件でした。[注1]

注意が必要なのが窓やベランダです。高さがそれほどない屋内での落下事故から、命の危険を伴う転落事故へと、問題が大きくなります。

また、高いところにも手が届くようになることから、鍋をひっくり返したりコンロの火に触れたりするなど、火傷の種類も変わってきます。

[注1]東京都福祉保健局:乳幼児の事故防止とは

幼児の行動パターンから注意すべきこととは

幼児の行動パターンから事故を未然に防ぐ!

幼児の危険な行動は突発的に起こるものですが、幼児の行動パターンを分析した結果から防げる事故も多いことが分かっています。

1歳までの子どもに注意すべきことは危険物の撤去

赤ちゃんからなるべく目を離さないのは基本ですが、家事が忙しいお母様が一日中監視していることは不可能です。

誤飲対策として、タバコや薬はもちろん、誤飲しやすそうな大きさの物体を子どもの手が届かない場所へ置くようにしましょう。動き回る赤ちゃんのまわりには、極力なにも置かないようにして、ベッドやソファーから落下したときのことも考えて、その周辺も片付けておきます。ベビーベッドの柵は必ず上げて、高い椅子には寝かさないようにしましょう。

火傷を防ぐには、まわりにあるお湯やお風呂の温度をあらかじめ確認しておき、子どもを抱いたまま熱い飲みものは飲まないようにします。ストーブなどの熱源は、床に置かないか安全柵を設けましょう。

年齢が上がってくるにつれて、ものわかりもよくなりますので、火傷しそうなストーブやアイロンや鍋やポットには、触れないように言い聞かせることが大事です。引き続き、危険物は子どもが触れない場所に保管するように心がけましょう。

浴室で溺れる危険性もあるため、お風呂の水はできるだけ抜く、浴室には鍵をかけるといった対策を徹底します。

家から外へ出るときには、走らないように普段から言い聞かせて、道路脇では必ず手をつなぐように心がけましょう。チャイルドシートの着用も、大人も後部座席に乗る場合は毎回一緒にきちんとシートベルトをするようにして、習慣づけさせることが大切です。



思わぬところにも危険が…幼児の予期せぬ行動から危険を回避

まだひとりで歩けないうちは、幼児が起こす危険な行動もある程度予測できますし、万一の場合も深刻な事態につながる確率も低いです。

しかし、ひとり歩きができるようになると、子どもは私たち大人が予期せぬ行動をとることも極端に多くなります。思わぬところにも危険が潜んでいたというケースもありますので、取り返しがつかなくなる前に対策を講じて危険を回避しましょう。

転倒による大事故を防ぐために硬い床や角の尖った机はカバー

幼児期は、とにかく体を使う遊びが面白くてしょうがない時期です。大人が幼児と同じ行動を続ければ死んでしまうといわれているほどですので、子どもがとる行動のなかには、予期できないこともたくさんあります。

思いっ切り飛び跳ねて転倒した場合は、頭を強打することもよくあることです。たとえ室内だとしても、床が大理石などの硬い素材だったり机の角が尖っていたりすると、死に至ることもあります。家を建てるときには素材選びに注意する、硬い床にはカーペットを敷く、机の角にはカバーをつけるなどして対策しましょう。

不注意の溺水を防ぐために子どもの様子は随時チェック

小さな子どもにとって、お風呂場は水遊びができる楽しい場所です。頭が重い幼児は、浴槽を覗き込んだだけで簡単に転落してしまうので、たとえ一緒に入浴していても事故が起きるケースもよくあります。お風呂にお湯を入れている間は細心の注意を払うようにして、シャンプーやドライヤーなどの僅かな時間でも子どもの様子は随時確認するようにしましょう。

浴室と同じくらい事故が多いのがトイレや洗面所です。それほど水量が多くなくても、幼児は口と鼻が水につかるだけでも溺れてしまいます。また、トイレにはほかにもアルカリ性の消毒剤や洗剤類や芳香剤など、誤飲すると中毒につながるものたくさんあります。その手のものは絶対に手の届かない場所に置くなどの工夫をしましょう。

不意の飛び出しを防ぐために子どもとは手をつなぐ

最も命の危険を脅かすのが交通事故です。子どもが起こす交通事故の原因で一番多いのが「飛び出し」によるものです。どんなに普段から注意していても、興味があるものが目の前に現れると、小さい子どもはそのことを忘れて道路へ飛び出してしまいます。

そのことを十分に理解しておくことが重要で、一緒にいるときには必ず手をつなぐ、普段から注意散漫なお子様には専用のロープなどを装着させておくことも真剣に考えて、しっかり対策しましょう。

見落としがちな安全対策方法…幼児の事故を防ぐために親ができることは?

幼児期になると、子どもは活発に動き回ります。もちろん成長のためにはそれはとても好ましいことで、ある程度は放任してあげなければいけないことですが、幼児はまだやっていいこととしてはいけないことの判断がじゅうぶんにできません。いくら意思疎通ができるようになったとしても、親が最悪の事態を回避する努力をしなければいけません。

親による安全対策の一番のポイントは、「楽観バイアス」を捨てることです。世のなかでは幼児の不慮の死がたくさん起きているにも関わらず、多くの親は「まさか自分たちの身にはそんなことは起きないだろう」という偽りの安心感をもっています。

このような人間の性質を楽観バイアスと呼び、実際に発生した幼児を巻き込んだ不慮の事故の多くは、親の甘い間違った考え方によって引き起こされています。

たとえば、「うちの子に限ってタバコや洗剤を口に入れることはないだろう」、「すぐ近くのスーパーへ買いものに行くだけだからチャイドシードは必要ないだろう」など、リスクを過小評価することが大事故につながっているのです。

物事の判断をまだきちんとできない我が子の命を守るのは親の努めであることをきちんと理解し、万一に備えて事故防止に取り組みましょう。

子どもを危険な目に遭わせないようにきちんと安全対策を!

以前では予想もできなかった幼児がとる危険な行動も、現在では多くの研究結果などから解明されています。きちんと対策することで、最悪の事態は回避できるでしょう。

大切な子どもを危険な目に遭わせないためにも、子育て中のお母様・お父様は幼児期の行動パターンをある程度把握しておくことをおすすめします。

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