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こんな話し方してませんか?子どもの「探究心」を伸ばす会話術

探究心を育んで、自分で考え行動できる子どもに

探究心は3歳から6歳ごろまでに身につくと言われていますが、6歳を過ぎてしまってもはぐくむことは可能です。

探究心は子供が自分で考え行動する基礎になるものですので、お子様の年齢に関わらず、探究心に関する知識や育み方を学んでおきましょう。

このページでは、子供の成長に大切な探究心を伸ばすための会話術をご紹介いたします。

探求心と好奇心の違い

探究心と好奇心は同じと思っている方も多いかもしれません。どちらも成長する過程で大事なものですが、厳密にはまったく違います。

探究心を育てるためには、この2つの違いを理解しておく必要があるでしょう。以下でくわしく説明いたします。

探究心と好奇心の違いは行動力にあり

探究心も好奇心も、物事や生きものなど対象となるものに興味を抱くという点は共通していますが、興味を持った後の行動に違いがあります。

探究心がある人は興味を持ったものに対して、さらに知識を深めたり、構造や構成などを理解したりするために行動します。

たとえば、対象が生きものであれば、動物園に行って実際にその生きものを観察したり、図鑑で生態を調べたりするなどあらゆる角度から、生きもののことを知ろうとします。

一方、好奇心は興味をもつことで、その対象のことを知りたいという気持ちは生まれますが、対象のものに対して深く追求していくことはありません。

簡単な例でいうと、興味を持った料理に対して、実際に食べたり材料を調べたりするのが探究心であり、その料理の写真を見るだけに留まるのが好奇心です。

もちろん、探究心も好奇心も人それぞれ度合いが違うので、興味を持ったものに対してどこまで掘り下げるかは人によって異なります。

しかし、度合いの違いがあるとしても、物事をより深く理解したり知識として蓄えたりするのが探究心と好奇心の違いです。

探求心は回答によって伸ばしたり潰されたりする

物事への興味はもつけど、興味だけで終わってしまうというお子様は探究心が育っていないのかもしれません。

探究心がないと、物事を理解して本質を知るという段階に進んでいかないため、表面的なことにしか分からないという状態になってしまいます。

知識や造詣を深める探究心は1つの疑問から生まれ、そのことを質問して得られた回答によって伸ばすこともできますし、逆に潰してしまうこともあります。

質問された人の答え方が探究心を育てるポイントになるので、間違った答え方をしないように気をつけましょう。

大事なのは正しい答えではなく一緒に考えること

子どもは、成長していくなかでいろいろなことに疑問を持ちます。

あれは何?これは何?という単純なことから、「なぜ空は青いのか」「車はどうやって走るのか」「どうして火は熱いのか」など、少し難しいことまで多種多様な質問をしてきます。

こういった質問に対する答え方で大事なのは、一緒に考えることです。

単純な質問であれば教えてあげるのは簡単です。しかし、正しい答えを教える前に、対象物を手に取ってみたり図書館で調べてみたりすることが好奇心の先にある探究心を育てます。

答えを見つけるプロセスを示してあげる、というのも回答の1つになるので、ぜひ親子でそのプロセスを楽しみましょう。

探求心を向上させる具体的な会話の仕方を3つのステップで説明

ここでは、探究心を向上させるための会話の仕方を3つのステップでご説明します。

探究心を伸ばす会話のコツ

1. 子どもが理解できるように説明する

会話の最初のステップは、質問に対する答えを子どもの理解力に合わせることです。科学的な根拠を説明することも大事ですが、説明したことが理解できないと疑問を増やしてしまいます。

さらに説明するとなるとより答えが複雑になってしまい、興味があって質問したけどよく分からない、という結果になります。

これが繰り返されると、質問をしても意味がないという潜在意識が根付いてしまい、探求する気持ちが失われてしまう可能性があります。子どもの理解力に合わせて会話をすることが大切です。

2. 疑問を持ったり理解ができたりしたらほめる

質問に答えると、子どもは「ママすごい」「パパ頭いいね」など素直に感心してくれます。ここで大切なのが、子どももほめてあげることです。

ほめるのは、疑問を持ったことに対してでもいいですし、答えを理解したことに対してでも構いません。

些細なことでも、疑問を持って質問をするというのは探究心の入り口となります。真剣に答えを聞いて自分の頭で考えるからこそ理解ができるのです。

具体的にほめてあげることで、子どもは自分で疑問を持ち、それを理解する喜びや楽しさを感じるようになります。

うれしい、楽しいという感情をもつことで、次に何か見つけたときもしっかり調べようという気持ちが生まれるので、しっかりほめてあげましょう。

3. 理解できないときは一緒に調べようと声をかける

難しい質問や年齢によっては、どんなにかみ砕いて説明をしても理解できないこともあるかもしれません。

そんなときは、一緒に調べてみようと声をかけましょう。

質問の内容によって、調べても理解できない可能性もありますが、ここで大事なのは理解することではなく理解しようとすることです。

分からないことを分からないままにしてしまう癖がつくと、探究心は育ちません。分からないことは調べてみるという癖をつけることが、探究心を育てるポイントです。

「一緒に」と声をかければ、理解できなかった自分を否定する気持ちもなくなるので、調べるというプロセスを楽しめるようになります。

探求心をつぶしがちなNGワード

探究心は、子どもの性格によって自然に伸びることもありますが、基本的にはお母様やお父様との会話によって伸びていきます。

そこで注意したいのが、探究心をつぶしてしまうNGワードです。何気なく言った一言や、子どもに寄り添っているつもりでかけた言葉が、探究心をしぼませてしまうことがあります。

そのNGワードは、「知らない」「まだ○○は分からない」「自分で調べなさい」の3つです。

せっかく質問をしているのに「知らない」といってしまったら、それが疑問に思ったことの答えになってしまいます。

「まだ分からないよね」といわれたら、自分は分からないんだという結論になります。

また、自分で調べろといわれても、どうすればいいのか分からなければ答えを見つけようという気持ち失せてしまいます。

大人でも知らないことはありますし、年齢が低ければ理解できないこともあるでしょう。

ある程度の年齢であれば、自分で調べるということも大切です。しかし、本意でないとしても、どのワードも子どもを突き放してしまっています。

興味を持ったことに対して突き放すような答えが返ってきたら、探求する気持ちは失われていきます。

分からないことでも忙しいときでも、子どもの質問に対して寄り添い、探究心をつぶさないように心がけてあげましょう。

子どもの質問は「探究心」を育てる絶好のチャンス!

時間に余裕があるときや、子どもと向き合っているときは、他愛のない質問でもしっかり考えて答えてあげられますが、忙しかったり何回も同じことを聞かれたりすると、つい面倒になって適当な返事をしてしまうかもしれません。

しかし、子どもの質問にきちんと答えることは探究心を育てていることと同じです。

勉強にも生きるためにも必要な観察力や思考力の土台になるのは探究心なので、探究心を育てるチャンスを逃さないように、どんな質問にも向き合ってしっかり答えてあげてください。

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