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子どもの睡眠はどのくらい大切?睡眠が発達に与える影響を解説

子どもの睡眠時間は、記憶力や集中力に影響を及ぼします。

普段から睡眠時間が短かったり、睡眠の質が悪い習慣が身についたりしていないか、今一度子どもの睡眠についてよく考えてみましょう。

子どもの睡眠時間が短いことで生じる4つのデメリット

睡眠時間が短かったり睡眠の質が悪かったりすると、子どもの脳に悪影響が出ます。具体的にどのような影響が出るのかをご紹介いたします。

1. 集中力が低下する

睡眠不足は集中力の低下を招きます。集中力が低下すると、短時間でも机に向かって勉強することが難しくなり、成績に影響が出ます。

また、計算ミスやケアレスミスなど、ちょっとしたミスも増えるようになり、本来なら正解できた問題も間違えてしまう可能性があります。

2. 論理的思考ができなくなる

人間の論理的思考を支えているのは、大脳皮質の中にある全頭連合野という部分です。

睡眠が不足するとこの全頭連合野を休ませることができず、機能が低下していきます。すると論理的思考ができなくなり、文章から問題の意図を読み取る、考えて話すということができなくなってしまいます。

3. 意欲が低下する

睡眠不足により心身の休息がしっかりできていないと、翌日にも疲労が残ります。脳の不要な情報の整理もできておらず、無駄なものが残った状態です。

すると体や頭が重たく、やる気が起きなかったり、何をしてもだるいと感じたりするようになっていきます。

4. 記憶力が低下しイライラしやすくなる

感情や記憶を司っている大脳辺縁系も良質な睡眠を取ることで休ませることができます。

睡眠時間が不足すると大脳辺縁系がじゅうぶんに休めず、記憶力が低下したり、イライラしやすくなったりします。集中力の低下や論理的思考力、記憶力の低下が成績の悪化やさらなるイライラにつながるという悪循環に陥ってしまう可能性もあります。

子どもの睡眠には3つの役割がある

子どもの睡眠 -3つの役割-

睡眠は子どもの成長にとって非常に重要な役割を担っています。睡眠が子どもの脳に与える3つの役割を見ていきましょう。

1. 記憶を整理する

人間の脳は睡眠中にレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返しています。眠りの浅いノンレム睡眠の間に脳は不要な情報を削除し、眠りの深いレム睡眠の間に必要な情報を脳に固定しています。

このレム睡眠とノンレム睡眠を睡眠中に何度も繰り返すことで、以前までに記憶されていた情報を結びつけ、より記憶が固定されやすくなるのです。

暗記しなければならないことが多いと徹夜でギリギリまで覚えようとする子どももいますが、その分しっかり睡眠を取ったほうが記憶力はアップします。

2. 脳や心身を休ませる

普段の生活を送るだけでも脳や体は疲れます。とくに勉強や激しい運動をした訳ではなくても脳や心身は疲れていますので、それを休ませるためにも睡眠は必要です。

眠りにつくと、ノンレム睡眠の間に一気に脳と体が急速モードに入ります。レム睡眠に切り替わると、今日の情報や活動を脳が整理します。その後眠りが深くなり、効率的に脳と体を休められるようになるのです。

脳と体がしっかり休まった状態で新たな1日をスタートさせることで、気持ちも体もすっきりとし、またよい1日を送ることができます。

3. 脳や心身を発達させる

睡眠は子どもの脳や心身の発達にも影響を与えます。睡眠中に、脳からは成長ホルモンが分泌されます。この成長ホルモンは、子どもの脳の機能を正常にはたらかせ、発達させるために欠かせないホルモンです。

また、成長ホルモンが分泌されることで骨、筋肉など体にもよい影響があります。睡眠時間が不足していたり睡眠の質が悪かったりすると、成績だけでなく目に見える成長にも悪影響を及ぼします。

未就学児の子どもの脳に最適な睡眠時間は10時間以上

子どもの脳に最適な時間は以下のとおりです。

*1〜3歳:11〜12時間
*3〜6歳:10〜11時間
*6歳〜12歳:8〜10時間

一晩の睡眠の中でレム睡眠とノンレム睡眠は何度も繰り返されていますが、この1セットは90分から120分程度です。これを数セット繰り返すには、やはりたっぷりと睡眠時間を確保する必要があります。

睡眠時間は長いほうが脳によい影響を与えますが、上述した理想的な睡眠時間とそれ以上の睡眠時間ではさほど脳の休息に差は見られません。適切な睡眠時間を確保できるように子どもの生活を見てあげましょう。

就寝時間が早いほうがテストの成績がよいというデータも

山陽小野田市内の小学生を対象に行われた調査によると、8時台に眠る小学生、9時台に眠る小学生、10時台に眠る小学生、11時台に眠る小学生の順番で国語と算数成績がよいという結果が出ています。

また、小学5年生を対象とした広島県の調査によっても、睡眠時間が7〜9時間の生徒で最も学力が高かったことが分かりました。

早寝と学力アップの関係は切り離せないものということが分かります。

睡眠時間だけでなく睡眠の質にも注目しよう

良質な睡眠のために

子どもの睡眠時間はたっぷり確保することが大切ですが、それだけでなく睡眠の質にも注目しなければなりません。睡眠時間を確保できていても睡眠の質が悪いと、レム睡眠とノンレム睡眠のサイクルが崩れて記憶力や集中力に影響を及ぼします。

また、成長ホルモンの分泌も悪くなるため心身の成長にも悪影響です。睡眠の質をアップさせるポイントを確認しましょう。

1. スマホやゲームは就寝前に触らない

スマホや携帯ゲーム画面のブルーライトは、脳を覚醒させてしまいます。深い眠りに必要なメラトニンの分泌を抑制し、睡眠を浅くします。就寝前1時間はスマホや携帯ゲームを触らせないようにしましょう。>

2. 入浴で体をしっかり温める

体を温めることで質のよい睡眠を取りやすくなります。湯船にしっかり浸かって体を温めさせるようにしましょう。

体が十分に温まってから体温が下がる間にベッドに入ると、より早く、深い眠りにつくことができます。ベッドに入る1時間から3時間前くらいに入浴を済ませるようにするとさらに効果的です。

3. 質の高い睡眠に役立つ飲み物を飲む

就寝前にホットミルクを飲むと、メラトニンの生成を促してくれるといわれています。眠る前はコーヒーなどのカフェインが多く含まれている飲み物ではなく、ノンカフェインのハーブティーなどを飲ませることもおすすめです。

ハーブティーには脳をリラックスさせる効果もあり、質のよい睡眠のためにもおすすめです。暖かい飲み物を飲むことで体も温まり、よりよい睡眠に導けます。ハーブの種類によって効能も違いますので、子どもの睡眠のためによいものを選んであげてください。

子どもの睡眠時間をしっかり確保して成績アップへ

睡眠時間をしっかり確保することで、集中力や記憶力のアップ、脳や心身の休息、さらには成長を促進につながります。子どもの成績をアップさせたいという場合は、勉強方法や塾などを見直す前に、睡眠時間についても考えてみましょう。

睡眠時間をしっかり確保するだけでなく、質の高い睡眠を目指すことも大切です。たっぷりと質の高い睡眠を取らせて、子どもの成績アップ、心身の成長をサポートしてあげましょう。

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