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子どもの自立心をはぐくむには見守りが大切?家庭での接し方を解説

子どものうちは、やろうと思えば親が何でもしてあげられるので、自立心がなくても生きていけます。しかし、大人になったら難しい局面でも苦しい場面でもすべて自分で対処しなくてはいけません。

どんな場面でも生き抜く力となる自立心は子どもの頃に育まれるものなので、我が子が独り立ちできるよう、成長に合わせて自立心をはぐくむ接し方をしていくことが重要です。

子どもにおける自立心とは?

自立心を一言で表わすと自立した心ということになり、体現的に表わせば1人で生きていけるということです。

ただし、子どもに自立心が芽生えたからといって何でもかんでも自分でできるということはありません。

子どもの自立心にはさまざまな要素があり、それぞれの要素の成長度合いによって自立心の成長も変わってきます。

子どもの自立心を構成する主な要素は、
*自発性:自分から進んで行動すること
*自己主張:自分の気持ちや考えをはっきり主張すること
*判断力:自分の行動や言動の善し悪しを考えること
*主体性:ことの善悪を考えて自分の判断で決めること
*独立性:決められたことを自分の意志で守ること

などです。これらの要素が成長とともに育まれることで、1人の人間としての自立心が確立されていくのです。

自立心がないとどうなる?

自立心がないとこんな大人になる

自立心がなくてもよい大学に入って就職できればいい、人間は支え合って生きるのだから大きな支障はないと思う方もいるかもしれません。

しかし、自立心がないと必ずどこかでつまずいてしまうものです。以下で、自立心がないとどうなるのかを具体的にご説明します。

自分で判断して行動できない

何を決めるのも親が口を出した、自分の考えをいっても否定されてばかりだったという理由で自立心が育たなかった場合は、自分で判断して行動することができない、つまり人の指示がないと行動できない人になってしまいます。

いつも人の指示で動いていると、判断力も責任感もないのでどんなことに対しても人の指示を待つという状態になってしまいます。

人間は、成長するほどに自分で判断しなくてはいけないシチュエーションにぶつかるものです。このときに自立心がないと何も決められないため、仕事が上手くいかない、人とのコミュニケーションが取れないなどの理由で引きこもってしまう子は少なくありません。

すべてを人任せにする

大人になり、一人暮らしをすれば、生活のために仕事をすることも家事をすることも当然のことです。

しかし、自立心がないと生活費は親が稼ぐのが当たり前、家事は母親に任せておけばいいという考えで行動します。自分でやらなくてもだれかがやってくれるだろう、という考え方なので、すべてを人任せにするようになってしまうのです。

こういった状態では1人で生きていけませんし、困難な状況にぶつかっても自分で解決しない、大きな壁が立ちはだかっても乗り越えようとしないなど人生で何かにぶつかったときに対処できなくなります。

失敗しても自分の非を認めない

本来、何か失敗をしたら非を認めて謝るというのが当たり前ですが、自立心がないと非を認めることも謝ることもしません。自立をしていないので、自分の失敗で人に迷惑をかけたとしても、すべてを他人事ととらえてしまうのです。

自分の失敗は自分の責任ではないという感覚になったり、ひどい場合は他人のせいにしたりするという方が多くなります。

子どものうちであれば大問題にならないかもしれませんが、社会人になってもこういった態度で人と接していると、友人や同僚はどんどん離れていくので孤立することになります。

何でも人に流されてしまう

自立心がないということは芯がないことと同じなので、自分の考えを持っていたとしても、すぐに他人の意見や行動に流されてしまいます。よい意見であれば流されてもいいのですが、悪い行動に流されてしまったら取り返しの付かないことになりかねません。

また、人に流されやすいと利用されることも多いので、詐欺にあう可能性も高くなります。悪いことは悪い、自分の意志にそぐわないことはしないという確たる自立の心がないと、人生に失敗してしまうリスクが高くなるのです。



子どもの自立心をはぐくむためには「見守り」が重要

子どもの自立心をはぐくむためには「見守り」が重要

子どもの自立心をはぐくむためには、親が何でもやってあげるのではなく、見守ることが重要です。子どもが大変そうだったり、悩んでいたりするのを見ているのは辛いかもしれませんが、見守ることで少しずつ自立心は成長していきます。

ここでは、シチュエーション別にどのように見守ればいいかをご紹介していきます。

着替えやお出かけ準備は急かさない

成長していく課程で、自分のことは自分でするというのは自立心をはぐくむうえでとても大事なことです。

子どもはどんどん成長していきますが、それでも親がすべてに手を出していたら自分でできるようにはなりません。着替えやお出かけの準備も親がやってあげれば早いですが、まずは自分でやらせてみましょう。

このとき大事なのが急かさないことです。急かされると慌ててしまい、できない自分を責めたり、逆に何でやってくれないんだと怒ったりするだけです。

時間がかかってもできることを増やす、そして少しずつ早くできるようになるという成功経験が自信につながり、自立心もはぐくむことになります。

勉強が分からないときは一緒に考える

勉強が分からないと、親はつい分かっている答えや答えの導き出し方を教えてしまいがちです。

しかし、答えを出す課程を自分の頭で考えるというのは、何か問題があったときにどうやって解決するのかを覚えるために必要なことです。

どんなことでも答えや答えの出し方を教わっていると、自分の頭で考えることを止めてしまい、1人になったときに自分で対処できなくなってしまいます。

といっても、1人で考えさせてしまうと、分からないものを放置する癖が付くかもしれません。勉強が分からないときは一緒に考えて、ヒントを小出しにしながら自分の頭で考えて答えにたどり着けるようにしてあげましょう。

友だちとのトラブルには口を出さない

友だちとトラブルになった場合、ある程度の年齢になったら自分で解決するまで見守ることが重要です。

トラブルになった理由を聞いて、必要があれば相手の親と話して解決するというやり方をしていると、子どもは親が解決してくれると依存するようになってしまいます。

また、いつまでも親が介入していると、トラブルの原因に関しても子どもが自分に都合のよいように嘘をつくかもしれません。嘘をつくようになれば、大人になったときの人間関係に大きな悪影響を与えることになります。

もちろんトラブルの内容にもよりますが、理不尽ないじめでない限り、親は子ども同士で解決できるよう口を出さないのがベストです。

先まわりした世話焼きはNG

見守ることが自立心を育てると分かっていても、ついやってしまうのが先まわりした世話焼きです。

たとえば食事をしているとき、野菜を食べようとしているのに「野菜もちゃんと食べなさい」といったり、着替えをしようとしているときに「そろそろ着替えなさい」と声をかけたり、こういった先まわりの一言が人任せにする性格を形成していきます。

人任せにするということは、自分で考えて行動することができなくなる要因となります。

「忘れものはない?」「宿題をやりなさい」という何気ない言葉も、子どもが自分から行動しようとするのを妨げてしまいます。心配はあるでしょうが、親がのんびり構えて世話を焼かなければ、子どもは必然的に自分で忘れものをしないように、時間に送れないように気をつけます。

これが自分のことは自分でする、という自立心を育てるので、見守ることに加え先まわりの世話を焼かないように心がけましょう。

過保護は卒業!子どもの自立心を養いましょう

自立心がないといつまで経っても親を頼ってしまうので、たとえば社会人になってもちょっと嫌なことがあれば仕事を辞める、結婚をしても思い通りに行かなければ離婚をするというような人生を送るようになるかもしれません。

自立心は生きていくための土台となるものですから、ある意味勉強よりもしっかり育んであげる必要があるといえるでしょう。

我が子が1人でもしっかりと前に進んでいく人生を歩めるよう、過保護は卒業して見守る子育てを実践してみてください。

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